第25章 石野星紀の企みは腹ぐろい

有岡里穂は二階の手すり越しにちらりと上を見やり、雲が流れるみたいな調子で言った。

「哲哉兄さんに言われて思い出した。上、まだゴミがたくさん残ってるの」

前の人生の有岡里穂にとって、石野星紀への気持ちはほとんど病気じみていた。

盗み撮りした写真だって、数えきれないほどある。あの頃はそれを眺めているだけで胸がいっぱいになったのに——今は違う。

あれはもう、喜びじゃない。吐き気のする「汚れ」だ。

写真は見たくもない。だからとうに箱へ押し込んで、目につかない場所にしまい込んだ。

ただ最近はバタバタしていて、捨てる暇がなかっただけ。

「ゴミ? あれがお前の一番の宝物だっただろ?」

有岡...

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